Rep Journal, November 2002

Issued Oct, 2002

アメリカでは第三四半期にはいってさっぱりいいニュースが出てこない。最近ではやっと西ナイル熱が下火になったと思ったら、対イラク戦争はますます熱気を帯びてきた。株価は低迷をつづけ、まだまだ株価の底打ちの兆候はなく、それどころか今度はデフレの兆候さえでてきている。DCエリアではスナイパーアタックの被害者がすでに10人を超え、いまだ手がかりがつかめていない。世界に目を向けると日本では北朝鮮拉致問題、経済問題でやっきになっている。インドネシアではナイトクラブでテロが発生、多くの外国人が被害に遭っている。

本来今から年末にかけてアメリカでは様々なHoliday,イベントのおかげで個人消費が最大になるシーズンだ。ところが今年は個人消費が伸び悩んでいる。国際状況もさることながら、国内では、西海岸ロサンジェルス港で組合の影響でアジアからのコンテイナーが足止めをくらった。これらのコンテイナーには年末向け商品が満載されているはずだ、が到着が数週間も遅れる事によって年末商戦に間に合わない企業もでてきている。東部ではDCエリアでスナイパーによる連続殺人事件の影響で消費ががた落ちだ。スナイパーに狙われた人たちはガソリンスタンドで給油中だったり、駐車場を歩いていたり、庭で芝を刈っていたり、と不特定で犯行理由もまったく浮かんでこない。年齢層も13−72歳で人種、職業も一定していない。犯人像もまったく不明だが特定の人種・宗教を特定としたものではなく愉快犯的な犯行と警察当局はみている。 しかし犯行に使われているライフルは状況から市販のものより高性能で、狙撃能力が極めて高い軍用らしいことから、特殊訓練をうけたものか、ミリシアなどではないかという見方も出ている。 この影響で、MD-VAの近郊型のガソリンスタンドが、がらがらで面倒でもDC都心部のガソリンスタンドまで給油に出かけている人もいるという。911テロ・たんそ菌攻撃の影響でDCエリアでは人ごみを避ける人が多くいたが、こんどは人ごみの方が狙撃されにくいという理由で近郊ではShoppingをせずにDC都心部で買い物をする人たちもでてきた。

うかうかとガソリンスタンドで給油もできない

DC-MD-VAの知事

犯行に使われているらしいトラック

全米ではこの事件を他人事とはまったく見ていない。このような犯行は一度始まるとなかなか捕まえる事ができないし、それよりも犯行が簡単に行なえかつ距離を置いているので物証も出にくい。DCスナイパーアタックではサイレンサーが使われていないが、もし使われると目撃を含む物証はまず出ないだろう。 国土安全省ではこれはテロとしてさらに2000人の捜査官を導入することになった。 最近でははっきりした"テロ”の定義がますますいい加減になってきたが、人を複数殺せばテロになってきているようだ。 そのような影響でFBI, CIAを含む幾つかの捜査権をもつ組織を国土安全省下に一律しようという動きも出てきた。 早く犯人逮捕ができなければ年末商戦は本当にやばくなってしまうだろう。

白いトラックはすべてチェック

検問の影響でI-95は大渋滞

物証の薬きょうを探す、ATF捜査官

日本から見ればスナイパーアタックは他人事だが、西ナイル熱はまったく他人事ではない。 秋になり蚊がぐっと減った事から西ナイル熱のニュースは減ったが、感染する人は一向に減っていない。西ナイル熱は、ようはデング熱・日本脳炎といっしょで、蚊を媒体として人に感染、軽い症状では発熱程度だが重症になると脳炎を起こし、体力の弱い人では死に至る。今まで先進国でこれらが大量に発生することは無かった。名前からいっても、アフリカなどの途上国でしか感染しないような病気だと誰もが思っていたに違いない。どういう理由でかは判っていないが、99年ごろからNYを中心に大発生、今では蚊には無縁と思われていたLAでも感染する人がでるなど、深刻さを増している。 しかし偶然かどうかは判らないが、ちょうどこの頃日本からの蚊、ジャポニカ種と呼ばれる、いわゆるしましまのやぶ蚊がNYに初登場。いまや蚊の方がよっぽど人よりグローバルである。 しかし問題はそのグローバルさだ。NYに旅をするという事は、時間の問題で帰国もするという事だ。日本は蚊にはもってこいの環境でいまや都市部では越冬し、年中無休の蚊まででてきている。繁殖力も強く年々殺虫剤が効かなくなってきている。 

赤がデング及び西ナイル熱、緑が日本脳炎発生エリア

血液中の西ナイル・ウイルス

被害全米拡大は時間の問題

コウテイ疫の時と同じで海外で既に情報が大量にあったにもかかわらず、日本国内で何も手を打たない為、被害拡大になりそうな気配がある。日本では海外で起こっている事は他人事で、あとになって事が起きて大騒ぎだ。実際これも例外ではなく発生して2年近くたってからやっと厚生省は特別チームをつくった。特別チームといってもインターネットで情報を集めて大臣に報告する程度では誰でもできる仕事をしているだけだ。 実際この前日本に出張した時、成田空港の検閲所(皆がすどーりしているブース)に注意のポスターが貼ってあった程度だ。この程度では本気で水際で防ぐという意思が感じられない。何匹もの蚊がFedex、UPS、DHLのカーゴ専用機で大量入国しているかと思うとぞっとしてしまう。日本ではあまり問題視されていないが、いつも問題なのが政府の民間に対する教育方針だ。民間が十分に政府機関から連絡を受けないのでいつも初動で見逃してしまう。この西ナイル熱は症状がカゼに似ているので、ただ医者に行っても”カゼだからじっとしていればなおります”といわれかねない。西ナイル熱の治療法は基本的に無く、ワクチンも存在しない。とにかく蚊に刺されないように注意する事しかできない。政府機関・民間が海外での出来事をもう少し把握し市民に注意を呼びかける程度しか方法がないのだが、しかしこれすらやっていない。蚊に刺されないように注意するのと同時に政府・民間機関の意識改革が絶対に必要だろう。

西ナイル熱も深刻だがもっと深刻なのがテロ及び対イラク戦争だ。

インドネシア・デンパサールでテロ

被害者の多くが外国人

被害を受けた人たちの70%がオーストラリア人

インドネシア・デンパサールではナイトクラブで爆破テロ。200人近くが死亡、日本人も数人が負傷した。アルカイダの直接的な関与は今は確認が取れていないが、インドネシアはイスラム系のテロリストのヘブンと化していると、米国は見ている。これの前にもフィンランドで爆破事件があるなど世界中でテロと思われる事件が発生している。これらのテロの影響でますます国際社会はアメリカのイラク攻撃を容認する空気が出来上がってきている。対イラク戦争でアメリカ経済が心配されるが、実際は全然大丈夫だろうという見積もりがでている。というのもアメリカのGDPは1940年代に比べ5倍強になっているし、ベトナム戦争では対GDP比10%程度しか戦費がかかっていない、湾岸戦争では対GDP比2%、つい最近のアフガンでの戦費は3兆円程度しかかかっていない。 日本が公共事業に毎年13兆円程度を使っているが国民の社会整備資本に対する充実度が一向に上がらないのからみると、米国の国際的な影響力を考えるとそれほど高い買い物をしているわけではないというのだ。そのとうりだろう。 テロという意味では北朝鮮問題に関しても日本は動くべきではなかった、と思う。日本がどうお願いしてもまた高圧的な態度に出ても拉致問題を含む様々な問題は解決しない。むしろ日本が勝手に動いた事によって、北朝鮮崩壊が遅れたことや拉致された人々の生命がよけい脅かされる状況になった。自分らが勝手に日本人を拉致しておいてそれを国交正常化のカードに使ってくるような国とは一切交渉はすべきではない。北朝鮮にしてみれば数人の拉致日本人で、国交が正常化されればそれほど安い買い物はない。国際社会のルールを守れないならば国際社会から懲罰を受けるのは当然だ。イラクにしても北朝鮮にしても市民は洗脳され状況を理解していない。早く政権を換えまともな国にする責任が先進国にはあるし、これらのテロ支援国家のおかげで世界経済がこれ以上低迷するのはもう許されない。日本も世界経済力第2位としての責任はしっかり果たさなければならない。

対米デモは日常茶飯事

独裁政権ではいつでもカルト状態

ロシアを説得するブレア首相

国連決議があればカナダも攻撃に参加すると、クレティエン首相

おわり

 

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